ぼくを葬る

f0001378_21342991.jpg前作がイマイチだった、フランソワ・オゾンの新作『ぼくを葬る』を観ました。
これが面白かった! 
オゾン自身を描いたといわれています。オゾンらしい、美しい映画でした。

主人公は、31歳の写真家・ロマン。同性愛者で、家族と、特に姉との折り合いが悪く、仕事にもフラストレーションを抱えた若者。
そんな彼が、突然余命3ヶ月の宣告を受けます。




恋人にも別れを告げ、家族にも病気を秘密にしたまま、孤独の中で彼は自分自身を見つめあい、平穏を得ていく様がリアルに描かれています。
ロマン役のメルヴィル・プポー が、また男前! うっとり見惚れてしまいました(^-^;

彼が唯一、秘密を打ち明ける祖母役に、伝説的大女優ジャンヌ・モローが出演していました。
彼女もほんとに歳をとったな~。すっかりおばあちゃんです。
でも甘えたところがなく、かっこいいおばあちゃんでした。
なぜ自分に打ち明けたのか、という祖母の問いに、ロマンはこう答えます。

「僕と似てるから。もうすぐ死ぬところが」

笑うに笑えないセリフなんですが、泣けます。
祖母にとって、自分よりずっと若い孫の方が早く死ぬなんて、ものすごくつらいことでしょう。

死に向かっていく物語ですが、同時に強い生を浮き彫りにしています。
あと3ヶ月しか生きられないとしたら、自分は何をしたいのか。何を残せるのか。どう行きたいのか・・・。
彼は、愛するがゆえに、家族とも恋人とも距離をとって病魔と闘いましたが、最後には姉とも仲直りをし、穏やかな顔つきに変化していく様子が、胸を打たれました。
映画の中に何度も登場する、子供の頃のロマンが、彼自身を引っ張っていきます。
なにげない風景を写真に撮る場面がありましたが、彼が何を見ていたのか、興味をひかれました。

そして、最期に彼が望んだ、ある決意・・・。
人間の本能が垣間見えました。ああ、そうなのか、と。

ラストシーンはあまりにも美しく、印象に残る画でした。
エンドロールは、波の音だけ。切ない映画でした。
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Commented by ゆーこ at 2006-06-03 18:44 x
あ~~っ!これ、S姉さんがこないだ話してたよ。
まだ観てないと思うんだけど、面白かったんだね。
Commented by gogolotta at 2006-06-03 20:16
☆ゆーこちゃん
ふふふ、昨日観に行く前にメールしたら、
「先越された~!!!」
とそれは大変悔しがっておりました。今日観に行ったみたい。
かなりS姉さん好みの映画だと、観ながら思ってたよ(^-^;
Commented by charlotte at 2006-07-02 23:15 x
こんばんは。TBありがとうございました。
この作品は上半期マイベストにも入れたくらい、感銘を受けました。
自分と向き合おうとする中で、人とも向き合い人知れず清算していく姿がなんとも切なく、また美しくも感じました。
ジャンヌ・モローはさすがの存在感でしたね。

また読ませてくださいね♪
Commented by gogolotta at 2006-07-02 23:29
☆ charlotte さん
こんにちは! コメントありがとうございます。
私もこの作品は大好きです。
ジャンヌ・モローはすごいですね。圧巻でした!
これからもよろしくお願いします♪
Commented by アイマック at 2006-10-17 12:21 x
こんにちは!
オゾン監督作品ははじめて観たのですが、
その感性に感動しました。
とても人間ぽい描き方でもありました。
ラストは心に滲みました・・・。
自分にとって忘れられないシーンになりました。
TBさせていただきますm(__)m
Commented by gogolotta at 2006-10-18 22:23
☆アイマックさん
初めまして! こんにちは。
コメントとTBありがとうございます!
オゾンの人間を感性が私は好きです。
ラストはよかったですね~。
by gogolotta | 2006-06-02 21:39 | 映画おたく | Comments(6)

つれづれに日々のことなど。たま~にですが。


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