マリー・アントワネット

恋をした、朝まで遊んだ、全世界に見つめられながら
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世界で最も愛され、憎まれたフランス王妃、マリー・アントワネット。
歴史を知らなくても、『ベルばら』を筆頭に様々なエピソードで有名な彼女の、ティーンエイジャーとしての姿を描いたのが、この映画です。
今年は生誕250年だとかで、なーんとヴェルサイユ宮殿でのロケを敢行!!
セットではない、本物の宮廷生活を垣間見る事が出来ます。
太陽王といわれたルイ14世の造った宮殿は、「なんでパリからこんな田舎に・・・」と大変不評だったとか。
この辺りは、『王は踊る』で観てみてください。
『仮面の男』『宮廷料理人ヴァテール』など、いろんな角度から観る事が出来ます。
私は観た事はありませんが、ヒラリー・スワンクの『マリー・アントワネットの首飾り』なんてのもありましたね。
ミュージカルも今大阪で上演中です。


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さて、評価のもっぱら低い(失礼)この映画、観てもやっぱり思ったとおりでした(^-^;
なんといっても、中身がない。
わざとそうしてるのかもしれないくらい…。
これは歴史超大作でも、メロドラマでもなく、あくまで「青春映画」ですから、かえってこのほうが「らしい」のかもと思う次第。
パステル調がなんとも愛らしく、たぶん実際もこうだったんだろうなと思ってしまうほど。
美味しそうなお菓子の数々は、老舗ラデュレのもの!!
食べたかったな~、こんなにいっぱいのケーキ♪
靴もドレスも、ほんとに可愛くて、楽しくなります。
なぜかスニーカーがちらっと映ったんだけど(笑)
ヴェルサイユの調度から小道具に至るまで、凝りに凝って造られてます。
この時代が「現在」のような感覚で楽しめます。
だって、私の印象では、フランス宮廷は「虚飾の塊」なんだもの。
音楽は好みじゃなかったけどね~…。


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主演のキルスティン・ダンストは、好きな女優でもないし、決して美人とも思わないけど、この映画ではとっても愛らしく映っててびっくり!
こういうコスチュームがよく似合ってます。
華はないけど、演技力は高く、多感な思春期に誰一人味方のいないフランス宮廷に送られ、孤独に耐える為享楽に溺れた王妃の悲しさが、観ていてもそんなに不快には思いませんでした。
わくわくしながら結婚生活に突入しても、蓋を開ければ毎日が儀礼の連続。
しかも、ダンナにどんなに色仕掛けで迫っても、すげなくあしらわれてしまったシーンが度々登場しますが、ほんとに可哀相で「がんばれ~!」って思いましたよ(^-^;
周囲の目が痛いほど注がれてるのに、義妹に先を越されちゃって。
どの国でもどの家でも、男の子が生まれないと嫁は大変な苦労を強いられるんだな。
そんなのは、ちょっと前まで当たり前だったし。
王妃としてよりもひとりの女性としてのプライドまで、ズッタズタにされてしまうんだもの・・・。
結婚してから10年近くも子供に恵まれなかったんですよね。





f0001378_22103817.jpg彼女の結婚の背景には、オーストリアとフランスの同盟がありました。完全な政略結婚です。
「戦争は他家に任せておけ。幸いなオーストリアよ、汝は結婚せよ」
元々、オーストリアのハプスブルク=ロートリンゲン家は、結婚による友好的な同盟を得意として勢力を拡大していった名門。
神聖ローマ皇帝を名乗り、一時期にはヨーロッパのほとんどを治めていた史上最強の皇族でもあるのです。
アントワネットの母、マリア・テレジアが即位した頃は、力をつけてきたプロセインなどの間に戦争が勃発して苦境を強いられた時代。
その為、フランスとの外交は欠くことのできない意味を持つのです。
そんな歴史話は退屈でしょうが(笑)こうした背景を知らないと、この映画が退屈極まりないのは観た方なら分かるでしょう(爆)

重い外交使命を背負ったお姫様は、14歳でフランス王太子妃となりますが、これまたこの婚約にはひと悶着ありました。
文字通りのお姫様育ちで、当時のウィーン宮廷は女帝の影響もあって、比較的自由が利いたことでしょう。マリア・テレジアは多産で知られていますが、自分の手で育てたといわれています。
フランス語(当時のウィーン宮廷では、フランス語が公用語だったと聞いたんですが自信ない…)はもちろん、とにかく勉強嫌いで気分屋でわがままいっぱい。
きちんと躾も行き届かないまま嫁がせなくてはならず、母親は心配で手紙でお説教していました。
効果は全くなかったんですけど。
でも、輿入れの際に国境で馬車を乗り継ぐシーンでは、可哀相になりました。
親しんだ人達や愛犬、着ている物一切を捨て、全く新しい「王太子妃マリー・アントワネット」としてフランスへ入らねばならない寂しさと心細さ。
彼女は「マリア・アントニア」という名前までも捨てなくてはならなかったのです。

いざヴェルサイユへ来て見れば、なんだか歓迎されない雰囲気。
冷ややかでうわべだけ取り繕った、しかも口さがない貴族達。
愛人と公衆の面前でいちゃつく国王。
その下品な愛人(アーシア・アルジェントが演じてたのが嬉しかった)にまで、挨拶しなければならないし、我慢と忍耐は宮廷生活では必須。
一番の痛手は、自分に手を出さない夫。
そんな毎日は退屈で、苦痛。
享楽に身を任せ、ギャンブル好きの浪費家はどんどん国の財政を圧迫していきます。
「パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない」
と言った伝説も生まれたほど。
実際にはそんなこと言ってませんけど、彼女は一部のお気に入りしか周りに置かなかったので、多くの貴族の恨みを買って、悪評がパリ中に広まったんだそうです。
家臣の忠言にも耳を貸さず、フェルゼンと恋に落ちたりもします。
映画ではほとんど描かれませんでしたが、フェルゼンは王妃をそれはそれは愛し、彼女の最期まで骨を折ったとされています。

オーストリア人の彼女は、フランス宮廷で最初からバカにされ、最期は国民にも「裏切り者」を蔑まれます。
革命後、何もできない夫に代わって奔走しますが、返ってそれが民衆の怒りに妃を注ぐ結果となる皮肉。
「オーストリアの田舎者」
なんて、ブルボン家なんかより遥かに伝統のある名家なのに、そんなことを言われる筋合いはなーい!
フランスのもののように思われてるクロワッサンは、元々トルコからウィーンに入ったもの。
マリー・アントワネットが嫁いだ時に伝えられたんだからね~!
…とオーストリアびいきの私は叫んでしまいたくなるのです(笑)

母としてのアントワネットはそれは自然で優しく、ラストでは毅然とした態度で夫の傍にい続けた強さが、女性として輝いていたのが嬉しかったです。
物足りない部分もありましたが、そんなに酷評されるほどではないかな、というのが私の感想です。
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Commented by シャーロット at 2007-03-03 22:30 x
こんばんは。TBありがとうございました。
なんだかアメリカが撮るとどんなに浅い作品になるんだろうって思ってましたが、私はソフィアの感性は気に入りました。
むしろ今までマリーアントワネットに抱いていたイメージを覆され、今までで一番いい人に見えたくらいですから。笑
両極端に評価が分かれているのも、ある意味話題性ある作品という事になるのでしょうね。
Commented by gogolotta at 2007-03-03 22:52
☆シャーロットさん
こちらこそ、TBとコメントありがとうございます!!
私も、今まで観た中で一番「いい人」に見えました(笑)
「がんばれ~!!」って叫んでしまいたくなるシーンもあったほどです。
あの衣装もお菓子も、とっても素敵でした♪
Commented by Yong-suk at 2007-03-03 22:52 x
この映画、大分前にアメリカでやってて皆に不評だったから
見なかったよ(~_~;)
でもドレスや装飾系を見て楽しむってのもありかも?!
Commented by 由香 at 2007-03-03 23:02 x
初めまして!
TBありがとうございました^^・
絢爛豪華な雰囲気が素敵でしたが、ストーリーが中途半端でしたね。
でも私も、普段は苦手なキルスティンが可愛らしく見えました~

またお邪魔させて下さいネ!
Commented by shoichi at 2007-03-03 23:17 x
あれっ?鈴鹿に行ってると思ってた。
Commented by gogolotta at 2007-03-03 23:33
☆shoお父さん
うーん、今回は行ってないです・・・。

☆マダムYong-Suk
ストーリー云々よりも、予備知識を持った上で、「豪華絢爛な世界」にどっぷりつかっちゃいましょう♪
という映画だね(笑)
お菓子がほんとに美味しそうだったんだよ~。
帰りにそごうかミント神戸地下の阪神で、ケーキでも買って帰ろうと思ったけど、高いのでやめた(^-^;

☆由香さん
こんにちは! こちらこそTBとコメントありがとうございます!
とっても嬉しいです♪
私も彼女は苦手なんですけど、なぜか観てしまいます(笑)
ドレスも似合ってて可愛かったですね。
現代劇より似合うかも!?
Commented by tomytamy2 at 2007-03-03 23:57
見に行かれたんですね!私も行きたいなあと思ってたんです。
たぶんDVDで観ます。そうですか。。。中身ないのですね。。。
でも映像で十分楽しめそうなんですが。どうでしょう?
「ベルばら」を最近読み返して復習してます★
Commented by gogolotta at 2007-03-04 00:18
☆ tomytamy2さん
こんにちは! ミント神戸に行きました。
ストーリーはないに等しいのですが、映像は十二分に楽しめます。

☆ tomytamy2さん
こんにちは! ミント神戸に行きました。
ストーリーはないに等しいのですが、映像は十二分に楽しめます。
オスカル様は出てこないのも残念ですね(笑)
Commented by cherry2005 at 2007-03-04 12:50
こんにちは!TBありがとうございました。。。。
私もミュージカルの方にTBさせて頂きました ♪
なぜか~コメントはこっちにきちゃいました(笑)
なかなかお姫様気分で楽しめましたが
最後がなんとも中途半端で、エ!終わったの?
とビックリしましたが・・・・・
最後まで綺麗な映画で終わらせたかったんでしょうネ  (^^♪
 
Commented by gogolotta at 2007-03-04 16:02
☆ cherryさん
こんにちは♪ こちらこそコメントとTBありがとうございます!
ラストはやっぱりというか、悲劇の一歩手前で終わりましたね。
ミュージカルのように、最期までやってしまうと雰囲気が壊れてしまうからでしょうね・・・。
シャンパンを片手にラデュレのお菓子を食べてみたいです!
by gogolotta | 2007-03-03 22:16 | 映画おたく | Comments(10)

つれづれに日々のことなど。たま~にですが。


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